世界の貿易の現状

2012年以降の世界貿易経済は、2013年まで横ばいに推移し、同年を底に回復を見せています。理由として、一部の新興・開発途上国地域の経済成長が、主要な輸出先である先進国・地域の経済低迷や自国の投資ブーム一巡によって、著しく鈍化したことが関係しています。

それにより、世界経済はやや減速傾向にあったのですが、懸念されたユーロ圏の崩壊や、米国の「財政の崖」からの転落による急激な財政引き締めが回避されたため、危惧されたほど大きな幅にはならなかったというのがもっぱらの見方です。

ただし、2013年の米国の金融緩和の終了観測から、新興・途上国に流入していた投資家の資金について、大幅な引き揚げが起こることも予想され、新興・途上国での株価安・通貨安・インフレなどの可能性も示唆されています。

それら地域での経済成長経済成長について、さらなる鈍化も懸念されており、世界経済全体については予断を許さない状況にあります。

とは言え、世界における国際貿易による、各国国際経済の成長と伸びは年々著しくなっており、これがグローバル化と貿易額の増大につながっています。

インターネットの普及、交通機関の発達によって、国境間・国間の距離と時間が短縮縮小され、益々成長の傾向にあるのは誰もが認識しているところで、これがいわゆる貿易のグローバル化と呼ばれるものです。

現在時点で、世界国別輸出高のトップは3年連続でドイツで、輸入及び輸出の総額については、アメリカが、世界最大規模を占めています。また、石油の高騰により、産油国である中東・アフリカ・ロシアの輸出額増加と、BRICs(頭文字の順にブラジル、ロシア、インド、中国)が、世界貿易に占める割合も拡大傾向にあり、発展途上国の超躍進が目立っています。